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蛎太郎の独り言・使いにくい・・・

「蛎太郎」の評判は良好です。

最初は半信半疑の生産者の方々も一度使って下さると、かなりの確率でリピーターになって下さいます。
特に、好カルシウム植物との相性には、自信があります。

好カルシウム植物とは?
植物にとってカルシウムは重要で不可欠な栄養素です。
特に欠乏症が出やすい植物を好カルシウム植物と言います。
土中にカルシウム成分が不足すると症状が表れます。

消石灰・生石灰・貝化石・タマゴ殻・ホタテ殻・高温焼成したカキ殻・低温乾燥したカキ殻

同じカルシウムでも各々特徴が有り、水に溶けやすいか否か、根から吸収し易いもの、そうでないもの。土中に蓄積し易いもの、そうでないもの。多種多様です。

数値で測れるカルシウムと植物が吸収できるカルシウムは違うのです。

分類植物名欠乏症の症状

果菜類
トマト  ・先端葉の葉先の枯死と尻腐れ病の発生
ナス   ・尻腐れ病の発生
キュウリ ・葉脈間が黄変し、上葉がカッピング症状
いちご  ・先端葉が褐変する
ピーマン ・先端葉の生育障害と尻腐れ病の発生
パプリカ ・先端葉の生育障害と尻腐れ病の発生
スイカ  ・先端葉の生育障害
カボチャ ・先端葉はカッピングし枯死する

葉菜類
ほうれん草・新葉の葉先から障害が発生
小松菜  ・新葉の葉先から障害が発生、葉の奇形
レタス  ・心葉の葉脈の褐変、生育障害、芯腐れ病
キャベツ ・心葉の生育障害、芯腐れ病
ネギ   ・葉の中心部に枯死斑点の発生
玉ねぎ  ・玉の中心部に芯腐れ病
パセリ  ・新葉の葉先が黄変し生育障害
セロリ  ・芯腐れ病

根菜類
じゃがいも・先端部の生育障害、葉脈間の黄変化
ニンジン ・心葉の生育障害
大根   ・心葉の生育障害、緑葉は褐変し枯死
里芋   ・新葉の葉脈間が白変、黄変化

豆類
大豆   ・先端葉の葉脈間の黄変、子実形成障害
えんどう豆・先端葉の黄変し枯死

好カルシウム植物との相性は抜群です。

根の張りが違ってくるのが実感し易いからでしょう。
ただ、「蛎太郎」お天道様頼りの乾燥ですので、計画生産が全く立ちません。
これまでも品質の安定の問題では苦慮しておりました。
何より、水分率が高い・・・春夏秋冬品質のばらつきがある。
冬に出来上がる「蛎太郎」は明らかに機械撒きには不向きな状態です。
近代農業において決定的な弱点です。
多くのユーザーから同じ様に、厳しいご意見を頂きました。

「良い作物が出来るのはイイが、使いにくい・・・」
「手で撒くこっちの身にもなってみろ!」
「撒くのは、俺じゃなく女房だから、直接頼めよ!」

それでも皆様、工夫して下さり、ボカシに混ぜたり、機械に細工をして撒き易くしたり・・・
皆様には、頭が下がります。

それらを改善すべく弊社では、宮城県大崎市に新設工場を開設しました(平成22年2月24日竣工)。
こちらでは、天日干しに限りなく近い低温乾燥方法で「蛎右衛門」を製造します。